処世若大夢胡為労其生

ギター講師兼作家、八幡謙介の日常ブログ。音楽とアニメ以外のこと。

「超限戦」 現代の予言書

前から気になってた本を読みました。

こちら。

超限戦 21世紀の「新しい戦争」 (角川新書)

超限戦 21世紀の「新しい戦争」 (角川新書)

 

中国の軍人が1999年に出版した現代戦術論です。

湾岸戦争後、911テロ前に書かれた書物という点を念頭に置いて読むと空恐ろしいです。

本書の内容を要約すると、

 

  • 国家間が戦争状態に突入し、軍と軍が戦場で衝突する類いの戦争はもう古い
  • 現代戦とは「非軍事の戦争」であり、経済、貿易、法、メディア、インターネット、そしてテロなどあらゆる媒体、手段で起こりうる。
  • そうした限界、限度、境界を超えた戦争を「超限戦」と呼ぶ。

 

これだけだとかいつまみすぎですが、大本はこんな感じ。

実際は湾岸戦争の総括がかなりを締めますが、そこは土台みたいなもんで、本質は未来の戦争を予言したところにあります。

そして、2020年現在そうなってます。

ちなみに宣伝文句では「911を的中させた」とありますが、そこもそんなに重要ではありません。

本書の神髄は、これからは経済や貿易、ITなどの一般分野で流血も破壊もない、見えない戦争が起こるよってことを予言したことにあります。

その一例として民間人によるテロもあるよと言ってますが、決してテロの予言書でもなければテロを戦術として推奨したものでもありません。

 

さて、初版から20年が経ち、実際にそうなっています。

現在進行形の米中貿易戦争は、そういう派手なネーミングをメディアが付けて煽っているのではなく、少なくとも本書を読む限り中国は本気で「戦争」として行っているものだと認識を改めることができました。

アメリカも同じでしょう。

また、日本の土地を買いあさるのも、スマホやアプリの開発・普及も、一帯一路も、その他あらゆる対外政策、対外事業(官・民関係なく)も全て「超限戦」として行っていると思われます。

戦争にうとい日本人は例えば米中貿易戦争を見て「大丈夫かな~、これ戦争に発展しないかな~」とか、中国企業が日本の土地を買っていると知って「有事の時には~」など悠長に考えていますが、これ自体がもう既に「戦争」だったんですね……

近年アメリカも中国も簡単に戦争しなくなって世界が平和になりつつあるなんてのはお花畑で、この「超限戦」を読むと、むしろ戦争はより増えて、しかも複雑化し、見えなくなってきているということが分かります。

そんな未来を1999年にもうはっきりと見据えて、実行に移し、覇権を握っている中国とは……恐ろしい国ですねえ。

さすが孫子を生んだ国…。

あと、アメリカがトランプ政権になって戦争やらなくなったと褒めている人もいますが(僕もそう思ってた)、超限戦理論に当てはめると、トランプほど戦争好きなリーダーはいないでしょう。

特に経済戦。

超限戦の国・中国からすれば相当やっかいな人だったんじゃないかと思います。

日本なんてもう舐め腐ってると思いますが…

 

あと、本書を読むと憲法9定だの自衛隊だのといった議論が馬鹿らしくなってきます。

軍と軍の衝突なんていう古くさくてコスパの悪い戦争なんてもう起こらないだろうし、そんなことを議論したり金使ったりするぐらいなら超限戦に対抗し、金融やITを補強した方がよっぽど国防になるでしょう。

 

いや~、それにしても久しぶりに身震いする本を読みました。

世界情勢や軍事に興味ある人はぜひご一読ください。

これ一冊で世界の認識が一変します。

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